先日は、手遊びをして賢くなる方法をご紹介しました。
遊んで学べるって最高ですね。
そこで今回は「分数で遊ぶ」方法をお伝えしていきます。
どうして「分数」が遊びになるのでしょうか?
「分数」は、小学生が最もつまづきやすい学習課題の1つです。
分母とか分子と言われても、子どもはそんなにすぐピンとくるわけではないです。分母の数字は変わらなくて、どうして分子の数字が変わるのか、分子の数だけ足したり引いたり・・・要領を得るまでチンプンカンプン。「分数」の勉強をするときは拒絶反応を起こさないように大人からの配慮も必要です。
ですから、幼児が「分数」なんてあまりにも突飛で・・・「えっ?」となりますね。
「幼児」と「分数」ってどう関係があるの?
「分数」と「遊び」ってどう結びつくの?
突拍子もなく感じられるかもしれませんが、私は「分数」に触れるのに幼児期ほどふさわしい時期はないと思っています。
(「分数」の勉強をするのではなくて「遊ぶ」という発想です。この違いは別の所でご説明します。)
夢と現実の区別がまだはっきりとしない幼児期を生きている子ども達。夢の中の住人だからこそ、夢のように楽しく「分数」のイメージや概念を取り入れることができるのではないでしょうか。
「そうそう、そうだよね!」
「どこかで見たことがあるなぁ!」
「何となく分かるよ!」
「分数で遊ぶ」というのは、このような雰囲気をつかみ感覚をインストールするだけです。
単純でとても簡単です!
幼児期に分数のイメージや概念がつかめていると、小学校3年生で初めて分数を学習する時の準備性が全く違います。まるで砂に水が浸み込むように当然のこととして学習内容を取り入れて、自然に理解し学習を進めていけます。
早期教育をお勧めしているのではありません。幼児期に分数で遊ぶという発想は、早期教育とは根本的にちがいます。レディネス(学ぶための準備が整っていること)や臨界期(学ぶのに最も効果的でふさわしい期間・時期)を無視した指導的な教育は子ども達の心身の発達にどのような影響があるのか、甚だ疑問です。
(絶対音感や英語脳については残念ながら門外漢なので言及できません)
子どもは楽しく遊んでほのぼのと温かく育つのが一番だと思うのです。
幼児期に心がしっかりと育まれることが何よりも大切なのではないでしょうか。
そして、せっかくなら楽しく遊びながら賢さも引き出して成長していけたらいいと思うのです。
遊んで学ぶのは究極の時短です。時間を短縮するだけがいいとは限りませんが、ここで節約できた時間はまたさらに楽しく遊ぶのに費やせたらいいのではないかと。
ではここから幼児が楽しく、大人も一緒に楽しく分数で遊び、子どもがイメージとして分数の概念をつかめるようになる方法をお伝えしますね。
「分数」でどのように遊べばよいか、実践編
「遊び」と「食」は子ども達(そして大人も)の大きな楽しみですね。
実は、分数と食は密接に関係していまして(これはこじつけです、失礼しました)・・・食と分数を関連づけることができるんですよ。
子どもが大好きな食べ物を教材に取り上げて分数を美味しく楽しく遊べます。
最初に出会うのは、丸くて美味しい食べ物がいいかな。ピザやケーキ(ホットケーキ)、6Pチーズなんて最高です。お子さんの好みに合わせてくださいね。
最初はおやつの時間にホットケーキなどを用意してみましょう。
そして「一緒に食べよう」と誘います。
次に「2人で半分こしよう」と提案します。
目の前で丸いホットケーキを切り分けて・・・
「はい、半分どうぞ、2分の1です!」
とさりげなく言葉を添えてみましょう。(自然な感じでサラッとがいいですね)
最初はこれだけでもう十分です。
慣れて言葉に違和感がなくなってきたら、
「半分こしよう、2分の1ずつね」とか
「2分の1ちょうだい」など
半分は1/2と意味づけできるように、ふわっと働きかけてみましょう。
6Pチーズは1/2、1/3、1/6と色々できますね!
「半分こしよ~~」の時に、どっちが多いとか少ないとかで争ってみますか?
知的な口論?!きっと楽しいです(笑)
ホットケーキをわざとどちらかを大きく不公平に切り分けてみましょう。
「それ、1/2じゃないよ~~」なんてお子さんから不満の声が聞こえたら、心の中でガッツポーズしてね(笑)
6Pチーズを分ける時に重ねてみたら、狭い内角が60度でピッタリ重なりますから、図形の勉強にもなりますね。
また、6Pチーズを全部食べて空っぽになったら、空き箱に時計を描いても面白いです。円グラフっぽくしてみるのもいいですね。
コツは盛り上げマインド
分数遊びのコツは、「親が面白がってノリノリで遊ぶこと!」です。
「我が子の勉強のためだから」など、疲れているのに無理したりしないでくださいね。
分数の遊び方を心に留めておけば、いいタイミング、絶好のチャンスが必ずやって来ますよ。今じゃなくても大丈夫です。
- 無理しないこと、させないこと。
- 誘導しすぎないこと。
- さりげなくを何回もくり返すこと。
そんな感じでできるといいですね。
楽しいことをするのが遊びですから、アイディア提供は保護者から、そして主導権はお子さんに任せてみましょう。
分数遊びの応用編
丸い形の食べ物の次は、何がいいでしょうか?
カステラ? 食パン?
一緒に折り紙遊びもいいですね。
「半分に折ってね、1/2だよ」
「もう一回半分にして、1/4だよ」
こんな風に応用していくとまた楽しいです。
小学校で実際に分数の学習(図形も)が始まったら、きっとワクワクするでしょうね。
何と言っても子どもの中に「分数の概念」が「楽しい遊び」としてインストールされていますから。
お子さんが既に小学生になっているとしても、決して遅くはないですよ。やってみたら効果はあります。学びが遊びになり楽しくなります。楽しければ自分から学習に取り組むようになりますからね。
「楽しむこと」が秘訣です。
お母さん(お父さん)の発想でぜひ「分数遊び」をエンジョイしてくださいね。
読んでくださりありがとうございました。